JAIPAブロードバンド普及部会と
日本ホームゲートウェイ連絡会の発足について
〜インターネット接続設定に関するユーザビリティ向上をめざして〜
2002年6月3日
ブロードバンドルータベンダ4社は 社団法人日本インターネットプロ
バイダー協会 ブロードバンド部会(以下 JAIPA BB部会)と協同で
インターネット接続に関するユーザビリティを向上させるための連絡会を
発足することに合意しました。なお、同連絡会には同意内容一部保留のまま
参加中のベンダが2社ございます。
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連絡会名称(仮称):日本ホームゲートウェイ連絡会
Japan Home Gateway Allience
略称:JHGA |
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JHGA発足準備委員会(50音順) |
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株式会社アイ・オー・データ機器
株式会社アドテック
株式会社コレガ
株式会社メルコ
他同意内容一部保留のまま参加中のベンダ:2社 |
合意内容は以下の通りです。
1. |
JAIPA BB部会にオブザーバ参加し、
- 標準(統一)用語の制定と維持改訂
- ISP接続パターン表の策定と維持改訂
- インターネット接続サービスにおける名称の標準名称・及び接続パターンに関するガイドラインの策定と維持改訂
の作業に参画します。この結果は別途JAIPAより公表されます。 |
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2. |
各社とも同部会で制定、策定された結果をもとに、自社のブロード
バンドルータ製品のマニュアル、設定プログラム、本体設定画面などに
順次反映させ、ユーザビリティの向上に努めます。 |
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3. |
ユーザリティ向上の一環として、今後発表する製品の性能表記につ
いては、ベンダの独自性を尊重しつつ、測定の再現性などについてのガ
イドラインを定め、ユーザ様や販売店様の混乱を防ぎます。
当面のガイドライン
- 他社が再現できない性能表記は行わないこととします。
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4. |
これらユーザビリティ向上活動に現時点で参画していない他のルータ
ベンダ、ISPや回線業者などにも広く門戸を開き、連絡会への参加を歓迎
します。
連絡会への参加資格は、当面
- ブロードバンドルータ、ADSLモデムなどホームゲートウェイに分類できる製品の販売を行い、かつ、その製品仕様をコントロールできるベンダ
- ISP
- ADSL、CATVをはじめとする回線業者
と考えています。 |
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5. |
JHGA参加各社は、提供する製品・サービスについて「インターネット接
続サービスにおける名称の標準名称・及び接続パターンに関するガイドライ
ン」に順次準拠させ、同ガイドラインの普及に貢献していくこととします。 |
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6. |
発足させる連絡会については、当面、固定会費・規約なし、メーリング
リストでの連絡と必要あるときの会合という形態で運用し、当面の活動は、
上記ユーザビリティ向上に関する一連の活動と連絡としますが、
今後の発展を妨げるものではありません。今後の発展については、都度、
発案者からの発案をもとにその時点の参加各社で検討することとします。 |
<合意の背景>
昨今のADSL急拡大に代表されるようなブロードバンドの普及に伴い、ブロード
バンドルータと呼ばれるホームゲートウェイ機器もブロードバンド接続に主要
かつ必要な機器として認識されつつあります。
ところが、実際のユーザサイドでは、これらの機器を使って実際にネット
ワークに接続することができない事例が多発しており、機器ベンダ、ISPとも
トラブルコールが爆発的に増えた結果、サポート電話が非常につながりにくい
という事態に陥っています。
そのトラブルコールの内容一つ一つは、正しくご案内をすれば解決するものが
ほとんどなのですが、たとえば、
- ネットワーク用語になじみがない初心者のユーザ様が増加している
- ベンダのマニュアルとISPからの案内の用語の違い
- ISP毎に異なる接続設定の内容
などのため、ユーザ様も混乱し、サポートにかかる時間も長くなる傾向にあります。
この状態を放置すると、ISPやベンダのユーザサポートはパンクし、ユーザ様は
混乱したまま放置され、立ちあがりつつあるブロードバンドインターネットの
普及をも阻害しかねません。ところがこれらの問題は、ルータベンダ、ISPが
それぞれバラバラに行動して解決できる問題ではありません。
そこで、現状を打開し、少なくとも入口の接続設定に関しての障害を取り
除き、ユーザビリティを向上させるためにISP、回線業者、ルータベンダが
協同して解決にあたる必要があります。
<JAIPA BB部会を軸としたユーザビリティ向上活動>
ISPサイドとしては、まず、日本インターネットプロバイダ協会(JAIPA)
と協力していきます。すでに発足時参加4社+αにてJAIPA部会のワーキング
グループに参画し、用語の統一と接続設定の類型分類作業を開始しています。
JAIPA BB部会の目標は、以下の2点です。
- ユーザへの契約内容・設定の案内フォーマットに使用する用語の統一
- 接続パターン番号の制定と、同フォーマットへの記載の推進
この成果は、基本的にオープンなガイドラインとして制定され、JHGAやJAIPAへの参加如何にかかわらず使用できますが、維持改訂については、JAIPA BB部会で行われ、JHGAがこれにオブザーバ参加します。JHGAに参加
することで、この成果の作成維持改訂に携わることができます。
ガイドラインは
「インターネット接続サービスにおける名称の標準名称・及び接続パター
ンに関するガイドライン」
として制定され、ガイドラインが示す仕様にのっとっていれば、
「JAIPA標準名称・接続パターンガイドライン準拠」
を製品パッケージなどに謳うことができるとしています。
<ルータベンダの業界団体の必要性>
また、ルータベンダの何らかの業界団体も現在にいたるまで存在して来
なかったことを鑑み、当面このJHGAがその母体連絡会としても機能でき
るものと考えます。
業界団体としての使命としては、
- 各種性能表記についての標準問題
- ISP接続用語にとどまらない各種用語の統一
に始まり、将来的には
- IPv6時代のHomeGateway標準仕様策定
- サポートに関しての連絡協議会などの設置
なども考えていければと希望しています。
日ごろ競合関係にあるルータベンダ各社に置かれましては、是非とも
当連絡会の趣旨をお汲み取りいただき、幅広いご参加を期待いたします。
また、JAIPAへの参加にかかわらずISP各社、回線業者各社にも是非とも
幅広いご参加をお願いします。
以上
[お問い合わせ先] |
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報道関係の方のお問合せ先 |
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連絡会暫定幹事:株式会社メルコ CS部 丹羽 英人(にわ ひでと)
e-mail:niwa@melcoinc.co.jp
Tel:052-619-1210/Fax:052-619-7610(メルコ販売促進グループ)
〒457-8520 愛知県名古屋市南区柴田本通4丁目15番 |
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