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|更新日:2010年07月14日
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ISPの集い in 岡山

 
■日時:
2010年2月23日(火)10:30〜18:00/18:30〜懇親会
 
■場所:
岡山コンベンションセンター 301会議室
http://www.mamakari.net/map/index.html
 
■主催:
社団法人日本インターネットプロバイダー協会 地域ISP部会
 
■スケジュール:
10:00〜 受付開始  
10:30〜10:35 開催挨拶 地域ISP部会 部会長 晋山 孝善氏
10:35〜11:05 セミナー 「帯域制御ガイドラインの説明
有限会社マンダラネット 立石 聡明氏(JAIPA副会長)
11:05〜12:20 セミナー 「違法有害情報の規制手段とそのインパクト」
弁護士法人英知法律事務所 弁護士 森 亮二氏
12:20〜13:20 昼食  
13:20〜14:30 セミナー 「違法情報対策と通信の秘密」
総務省 消費者行政課 室橋 秀紀氏
14:30〜14:50 セミナー 「ICTを活用して地域を元気にする」
     地域情報化への取り組み事例
株式会社富士通東北システムズ
インターネットソリューション部 米田 剛氏
14:50〜15:10 セミナー 「限界集落と呼ばれる地域に衛星BBがやってきた」 
宇和島市商工観光課 大塚 志織氏
15:10〜15:25 休憩  
15:25〜15:45 セミナー 「白石島の取り組み」
白石島廻漕店 天野 直氏
15:45〜17:40 パネル
ディスカッション
司会:立石 聡明氏
17:40〜 閉会挨拶 地域ISP部会 副部会長 鎌倉 忍
18:30〜 懇親会  
 
■レポート:
今回で第30回を迎える「ISPの集いin岡山」。元々は、「地域ISPの集い」としていたのですが、昨今のISP事業者が抱える問題は、多岐にわたりJAIPA全体で取り組む必要があるとのことから、今回より「地域」を取り「ISPの集い」としました。そして記念すべき30回目は、〜「電気通信事業者による通信の秘密再び・・・」と「地域活性化」〜をテーマに開催しました。

前半を違法有害情報と通信の秘密の関係のセッションです。まず初めは2008年5月に策定した「帯域制御運用基準に関するガイドライン」の説明からです。本ガイドラインの認知度を高めるため、前回に引き続き立石JAIPA副会長(帯域制御ガイドライン運用基準検討協議会 主査)に説明いただきました。このガイドラインについては、1月29日から検討協議会を再開して、見直しを行い、「帯域制御運用基準に関するガイドライン」の改定案を4月27日〜5月26日まで意見募集を行っているところです。本会報が発行される時には、改訂版が公表されていると思います。

次に昼食を挟んで、「違法有害情報の規制手段とそのインパクト」として森弁護士、総務省 消費者行政課 室橋氏による「違法情報対策と通信の秘密」をお話しいただきました。森先生には、青少年ネット規制法の顛末や今後予定されているブロッキングによる自主規制のお話をしていただきました。項目をご紹介すると

  1. 新たな法「規制」の導入と法「執行」(青少年ネット規制法、執行なき法規制、法執行は本当に有効か)
  2. 自主規制(自主規制の拡大と背景、ブロッキングの問題点、出会い系サイト規制法とSNSの監視活動強化)
  3. 規制派と自由派の議論(双方の疑心暗鬼)

2008年初め、自民党の青少年特別委員会が「青少年ネット規制法」の試案を公開した。納得できる説明もないまま、有害情報について「プロバイダの有害情報の削除義務」と「その違反についての罰則」を規定するものであったため議論を呼びました。その議論された状況と法執行が本当に有効なのかどうか、それに絡む自主規制の拡大をどうするのか。まだまだ児童ポルノブロッキングについては、現在でも議論が継続中ですが、森先生にわかりやすく説明いただきました。
全体のまとめとして、「法執行なき法規制は効果がないうえに有害なので要注意。」「不要な法規制を避けるうえで自主規制は有用だが、慎重な取扱いが必要な場面もある(e.g.自主規制が法規制の「突破口」に・・・)。」、「事業者には、自主規制の意義を理解した「賢い対応」が期待される。」、「フェアな議論に努めて疑心暗鬼を解消する。「結論がよければ理由はどうでも」みたいなのはダメかも。」でした。

一方、室橋氏には、「現在の違法情報対策」の話を始め、「今後の違法情報対策」として既存の取組の拡大(インターネット上の違法な情報への対応に関するガイドラインの改訂、ホットライン運用ガイドラインの改訂)を実施すること。既存の取組以外の対策として、インターネット上の児童ポルノ流通への対策、インターネット上の著作権侵害への対策(インターネット上の知的財産権侵害問題を巡る動向、ファイル共有ソフトを悪用した著作権侵害対策協議会 (CCIF))の取り組みをお話しいただいた。結局は通信の秘密の問題が出てくることと、通信の秘密が問題となった判例を用いて、新たに求められている違法情報対策と通信の秘密をあげていただきました。

後半は、「地域活性化」です。「青森」、「宇和島市」、「白石島」の取り組みをそれぞれお話しいただき、その後パネルディスカッションへ移り、事例に対する意見交換や今後の対策。考えていること等の情報交換を活発に行いました。それぞれの土地柄と取り組んでいる方々の元気な姿が印象的でした。今回総務省の方にユビキタスタウン構想の話をしていただく予定でしたが、どうしても都合がつかずいらっしゃれなかったのは、残念です。この場の声を伝えたかったのに。

丸一日の開催でしたが、多くの方々にご参加いただき無事終了することが出来ました。ここまで準備してくださったエヌディエスの皆様ありがとうございました。この場を借りましてお礼を申し上げます。お疲れ様でした。

以上

 
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